Vol.33-3

朝9時、遂にイベントスタートである。 欲しいピンを探し出すなら、もちろん初日が肝心です。 ロゴホリックは大きくて目立つテーブルからチェックを始め、TAKちゃんは既にアポをとっていたかのように、小さなテーブルも逃さず、次々と効率よく欲しいピンを確実にGETしていきます。 そんなオレたちとは対照的に、何故か会場を出たり入ったりしているギャンブラー母娘。 どうやらイベントとカジノの両方に未練があるみたい。 私は(外にはピンなんてないのに)と思ながらも口を出さずにいましたが、どうやら欲しいピンの値段をディーラーテーブルで調べてから、その金額をカジノで稼いでGETするという作戦のようだ・・・。 もう、ついて行けません。

(この会場のどこかに、必ず幻の逸品があるハズだ!)

会場内を練り歩いていると、アチラコチラから私を呼ぶ声が聞こえてくる。 どうやら珍しいロゴピンやバリューの高いロゴがトレードされるたびに、ロゴホリックを呼んでピンの評価を確認したいらしい。 いい心がけだ、アメリカ人にもピンの基本はロゴピンだという事が少しずつわかってきたようだな。 よしよし、遠慮しないで何でも聞いていいぞ。 今日はオレがルールブックだ(笑)!!

コレクターA: 「ローゴーッ!」

ロゴ: 「はーい。」

コレクターB: 「ロゴホーリック!」

ロゴ: 「はーい。」

コレクターC: 「ロゴさーん!」

ロゴ: 「はーい♪って、誰や!?」

ギャンブラー娘。: 「見たって、このロゴ! コレって結構レアなんかね?」

ロゴ: 「オマエか!」

誰もがロゴギャラリーに載っているロゴピンばかりをオレに見せてくる。 アメリカ人ども、オレの欲しいロゴリストくらいプリントアウトしておけっつーのよ(何のために)。 そう言えば昨年(Vol.31−4参照)に引き続き例のセブンイレブンおやじったら、今年も会場内で最大級のテーブルを構えてピンの取引をしていました。 オレが他のテーブルを眺めていると、遠くからデッカイ声でこのロゴ様を呼びつけやがるのです。 コカコーラの無料券なら要らねーぞ。

7/11: 「へへへ〜、スゴイロゴガアルンダゼ!」

ロゴ: 「何!? ロゴホリックに見せてみなさい。」

7/11: 「コノ、ハネガツイテルピンガ・・・。」

ロゴ: 「ロゴじゃねーだろ!」

その後20分程の時間をかけて、“ロゴマーク以外のデザインがついているモノはロゴピンとは呼ばないのだ!”という定義をバッチリと教え込んでやりました。 何故って、“Mr.Rule Book”がそう決めたから(笑)。 そういう“ロゴ + @”などは、“その他ピン(Miscellaneous)”と呼びなさいと、親切な私は紙に書いてあげたのです。 だって“Miscellaneous”って発音できないんだもん。


そうだ、オレは昨日の会長を探さなければならないのだ。 オレが欲しがりそうなロゴピンとはどんなモノなんだろう? せっかくイベントに参加したならば、1つくらいはレアなロゴピンを持ち帰らないとね。 ドコにいるのかと思いきや、なんと1番奥のヘリントン(ぬいぐるみ)ブースで熊を物色しておりました。 熊が大好きなのかしら、枕元とかにもテディベアがたくさん置いてあるかもしれん・・・。 下の写真はオレが撮影したワケじゃないので、このレポートのためにメールで送ってもらったモノ。 そう言えば、昨年までヘリントンHPの表紙には、ロゴホリックと 彼の写真が掲載されていたのだよ。

(ぬいぐるみメーカー社長とHRCPCC会長のジャドソン。 写真の掲載は2人の許可を得ています)

ロゴ: 「あの・・・。」

JD: 「オー、オハヨウ! シャシントルカラ、チョットマッテネ♪」

だからおじさん、笑顔で撮ってはいかがなの・・・。 日本には“100万ドルの笑顔”と呼ばれるコレクターもいるから紹介してあげましょか? 左の熊屋さんはニコニコ顔、右の熊(みたいな)おじさんもニコニコ顔のつもりらしい(笑)。 とても機嫌がよさそうである。

JD: 「ハイ、オマタセ! キミヘノロゴピンハ、コノバッグニイレテキタ。」

おお、開けていいのかな? オレのバッグはスカスカだけど、きっとこの有名人のバッグなら、さぞかしレアなピンばかり入っているんだろう。 ちょっと小さめだけど、この1冊でどれくらいの価値があるのかね? それでは早速オープーン! って、アレ?

ロゴ: 「カラッポなんだけど・・・。」

JD: 「ヨクミナヨ!」

(バッグの中に入っていたのは、この2つのみ・・・)

おお、このピン! ピンコレクターズガイドで写真だけ見た事あるぞ! 何でも25個ずつ作られたこのピンは、彼とアンクルダン、その他にもう1人だけ持っているのを見た事があるという。 もしかしてコレ、ガイドブック用に写真を撮った現ブツ? そんな事より、ピンのイベントに参加するためにシカゴからはるばるラスベガスまで来たのに、この2つしか持ってこなかったのかね、この人・・・。 (そんなピンを日本人に譲ってしまってもいいのかしら?)と思ったものの、彼はロゴピンのホームページを持っていないので(他に見た事ない)、やっぱりロゴホリックが持っていた方がいいでしょ♪と勝手に決めつけ、しっかり日本に持ち帰ってきましたよ。


ヘリントンブースの隣りには、今は亡きダンおじさんの息子、DJ君がブースを構えておりました。 ピンをたくさんつけてある50cm四方くらいのタオルが、テーブルいっぱいに並べられています。 その1つ1つを慎重に眺め、片っ端からロゴピンの裏をチェックしていると、都市名がないオレンジロゴで裏がツルツル(ポリッシュ)タイプという、見た事もないロゴピンを発見!

(オレの知らないロゴピンは、あと幾つあるのだろう?)

(コレは絶対にGETせねば!)と心に誓うロゴホリック。 そうだ、最近はオレが欲しいロゴピンもなかなか見つからなかったのだよ。 (何とか譲ってもらうためには、どうやって交渉したらいいのだろう?)と思っていると、DJ君の方から「ソレホシイノ?」」と聞いてくれました。 彼はいつもプライスガイドよりも安い値段でオファーしてくれる男なのですが、このピンはオレも初めて見るロゴなのです。 早速ガイドを調べ始める彼、心の中で(載ってねーぞ!)とアドバイスするロゴホリック(聞こえねーだろ)。 結局私の予想通り、両手をひろげて“Oh,no!”なポーズを見せたDJ君は、 たった20ドルでオファーしてくれました(嬉)。

ラスベガスまで来た甲斐があったね! でもこのロゴピン、ドコで発売もしくは配られたモノなんだろう? しかし慌てる事はありません、PINDEXには何でも揃っているのです。 早速ずうずうしくも、このピンを作ったと思われるギフトクリエーションズ(GCI)のブースまで直接確認に行きました(ストレートだな、オレ)。

ロゴ: 「すいませーん。」

副社長: 「イラッシャイマセ♪(店かよ)」

ロゴ: 「このロゴ、どんなもんでしょ?」

ピンを手渡し裏を見てもらうと、意外にも副社長は驚きの表情を見せるのです。 相当古いピン(82年頃)だという事は確からしいぞ。 私への説明は、“発売されているピンなら必ず裏に刻印があるハズだから、おそらくこのロゴは試作品だと思われる”との事。 スゲエ、やっぱりオレの眼力はたいしたモンだ(自己満)。 でもホントに信じていいのかね、その曖昧さが疑わしいわ。 アンタが作ったピンでしょーが。

その時、1日で3つもレアなロゴピンをGETして喜んでいるロゴホリックの横を、今度はHRCPCCの副会長が通りかかりました。 彼が古いピンばかりを集めているコレクターだという事を知っていた私は、「ようやく前から探していたロゴピンを1つ見つけたよ♪」なーんて、さっき初めて見つけたばかりのロゴピンを彼の手のひらに乗せてあげました。 密かに(絶対持ってないハズだ)とか思ってたしね。

(左のおじさんが副会長。 スロットマシンの前にて)

左の人: 「コ、コレハ・・・!」

ロゴ: 「そう、スゴイでしょ♪ 見た事ありました?」

左の人: 「コンナノ、ドコデテニイレタ?」

ロゴ: 「DJ君のタオルに付いてたよ。」

左の人: 「アノタオル!? ソウカ、アソコニアッタノカ・・・。」

このおじさん、超欲しそうだ・・・。 しかし私は、彼がロゴホリックの持っていないロゴを幾つか所有しているのも知っているので甘やかしません(笑)。 コレで貴方もわかった事でしょう。 レアピンコレクターたるもの、古いピンを物色する時は必ず裏からチェックするのは常識なのだよ。 いつか時間のある時に、ぜひロゴスピを読んでもらいたいものである。

4ページ目に続く


Vol.33-4