Pin Descriptions (Japanese)

このページは、ピンの種類を細かく分類するためのキーワードや記号、表記の仕方などを紹介するページです。 例えば、私の “Logo Gallery” を見て、いきなり2LCとか3LT、EnamelにGold behindとかいわれてもチンプンカンプンでしょ? ロゴピンに限らず、全てのピンに対応しているので、自分のコレクションのDescriptionを表記する時の参考にして下さい。


1. Eyeball Back (Made in Taiwan)
2. Mesh Back (Made in Taiwan)
3. Weave Back (Made in Taiwan)
4. Small Grid Back (Made in Taiwan)
5. Medium Grid Back (Made in China)
6. Squared Grid Back (Made in China)
7. Open Grid Back (Made in China)
8. Open Weave Back (Made in Taiwan)
9. Hard Rock Logo Back (Made in China)

上記の写真は、中国と台湾に工場がある、“GIFT CREATIONS INC.” (以下、GCI)というメーカーのものです。 最近は台湾製のものがほとんど見られなくなり、現在日本で販売されているHRCピンズも全て中国製なので、運良くトレードで台湾製のピンが送られてきたならば、それは間違いなく古いピンなのです。 ロゴピンに限らず、他のピンでもこれらのバリエーションはありますので、お手持ちのピンをチェックしてみましょう。 コレクターの中には、表向きが同じなら、バックパターンの違いにはこだわらない人も結構いるので、昔からデザインが変わっていないもの、例えばシティーギターやドラムピン等をトレードでGETした時に、たまたまEyeball/Mesh Backを発見したら、貴方はこの上ない喜びにつつまれるべきなのです(私なら踊り出すね、ラテン系の血が騒ぐし)。 ただし、私を踊らせるEyeball/Mesh Backのピンは、みな10年ほど前に生産終了になっていて、全てガイドブックで写真を確認する事ができるもの。 中近東や一部のアジアのピンの中には、GCI製ではないMesh Backのピンもありますが、それらとは別ものです。 このディープな世界に関しては、いつか “Logoholic Speaks” のコーナーで、もう一度分析しましょ(今決めました)。

さて、ピンの裏側にある格子模様(GRID)も、よく見ると幾つかの種類がありますね。 5番の写真が、ごく一般的にGridと呼ばれているタイプ、よく見かけるパターンだね。 6番のように縦と横がキレイに整っているモノをスクエアグリッド、そしてGridの間隔が開いている7番をオープン(ルーズ)グリッドと言うんですよ。


1. Pebble Back Large Print "F. C. PARRY"
2. Sand Back Boxed Print "F. C. PARRY"
3. Polished Back
4. Sand Back HI-TAI
5. Hard Rock Logo Back HI-TAI
6. Hard Rock Logo Back "E c/e"

こちらの6つは、GCI以外のピンズメーカーで作られたものです。 1番、2番は、F.C.PARRYというメーカーのもので、ロンドンやレイキャビク等の他、比較的歴史の古いHRC数ヶ所で出ていたものです。 Pebble Backは、その中でも特に古いロットのもので、このタイプのギターピンをGETするのは、今となっては相当難しいようです。

3番は、メキシコ各都市で出ていたものの1つ(Polished Back、つるつる仕上げ)。 4番、5番は、HI−TAI というタイのメーカーで、バンコクを始め、東南アジアのいくつかの都市でこのバリエーションを見る事ができました。 そして最近(99年夏)登場したのが6番のタイプ。 最近の中南米のピンって、このメーカーのピンが多いね。 ついでに、裏の止め具のタイプは、上のようなセーフティーバータイプのものを“CLASP”、そして下で説明している画鋲の針に蝶タックがついているものを“TAC”と呼んでいます、覚えときましょ。


1. 0L (No back stamp)
2. 1LC (1 line, "MADE IN CHINA")
3. 1LC (1 line, "CHINA")
4. 2LC (2 lines, made in China)
5. 2LC Emboss Boxed Print (2 lines, made in China)
6. 2LC Line Boxed Print (2 lines, made in China)
7. 3LC (3 lines, made in China)

1. 0L (No back stamp)
2. 2LC (2 lines, made in China)
3. 3LC Large Boxed Print (3 lines, made in China)
4. 3LC Small Boxed Print (3 lines, made in China)
5. 4LC (4 lines, made in China)
6. 3LT (3 lines, made in Taiwan)

ロゴピンに限らず、ほとんどのギターピンやイベントピン等には、裏に刻印がついています。 海外のコレクターのページで、しばしばピンズのDescriptionに、2LCとか3LTとか見かけるでしょう。 このピンズの裏の刻印の違いとバックパターンの組み合わせで、発売時期や生産国等を識別する事ができます。 もちろんイベントピンのように、何年に作られたのかは書いてありませんが、コレクションも増えてくると、同じデザインのピンでも、この裏の違いだけで、「うおーっ、なんと3LT(おおげさ) !」等と、貴方もそのうち一喜一憂するようになるのです、ふっふっふっ。

さて、さっそく説明をいたしましょう。 “2LC” とは、 ines hina の略で、裏の刻印が2行で書かれていて、中国製のピンという意味なのです。 すると3行で書かれている台湾製は、3LTという事になりますね。 1番の写真は刻印がないので、0Lと表記されています。 それと、四角で囲まれているBoxed Printなんだけど、浮き彫り仕上げ(Emboss Boxed)だったり、線(Line Boxed)で書かれていたりするモノもあるし、その大きさもラージやスモールなどさまざま、バリエーションによってピンのバリュー(レア度)が違ったりします。 だいたいわかったかしら?


1. Enamel Yellow behind "Hard Rock"
2. w/o (without) Enamel Yellow behind "Hard Rock"
3. Cloisonne Gold behind "Hard Rock"

ピンズの仕上げ方法にも、いくつかのバリエーションがあります。 まず最初が、“Enamel”。 これは、ピンの表面に、コップの水の表面張力のような、透明のエナメルコーティングが施してあるもので、見た目も一番キラキラしています。 最近の日本のイベントピン等は、このタイプだね。

2番の “w/o Enamel” は、ピンの型にペイントで色付けされているだけのもので、表面を覆うコーティングがないので、爪で強くひっかくと色が落ちてしまいます。 東南アジアの数ヶ所で出ていましたが、最近はあまり見られなくなりました。 これが一番素朴な感じで、たいそう趣きがあったのに(いとをかし)、残念。

そして “Cloisonne”、いわゆる七宝焼です。 世界中のHRCピンズの大半を占めているこの製法のピンは、貴方のコレクションの中にも、必ず見つかるでしょう。 あ、近々日本のロゴピンにも異変があるようですよ(99年2月現在)、こだわる人はチェック!

最後に、ロゴピンの表面にはもう一つ識別すべきものがあるのです。 カンクンのロゴピンの “Hard Rock” の文字の周りは後ろの黄色の色が入っているのに対して、名古屋のピンの “Hard Rock” の周りは金色で縁取られていて、それぞれ “Yellow behind”、“Gold behind” と呼ばれています。 これはロゴピンだけに言えるものですが、例えばHRCフェニックスのウエイトレスピンの “Hard Rock”の文字の色にはバリエーションがあるし、日本のギターピンの中にも、同じデザインのギターピンでも弦の本数の違いや、生産ロットによってロゴマークの色が黄色のものやオレンジ色のものがあるなど、些細な違いを発見するたびに、 (ああ、またやってくれたねえ)と、財布の中身を心配させられるのです。

こんなもんで。


Back