Vol.34-1

ディスカバー・コレクション!<頑張れニッポン>

毎年5月頃になるとPINDEXの予約が始まります。 そのたびに、どんなタイミングで仕事の休みが欲しいと言い出せばよいのか悩みのタネでございます。 私は国内のトレード会などで日本のコレクターに会うたびに、「一緒にラスベガスへ行こう!」とみんなを誘っているのですが、必ずと言っていいほど「いやー、まだまだそんな海外のイベントなんて・・・。」という返事が返ってくるのです。 日本人が気軽にPINDEXに参加できない“壁”とは何 だろう? それは、「私はまだトレード用のピンをたくさん持っていないから。」という理由だったり、「英語が苦手だから・・・。」というものだったりと実にさまざま。 しかし何か新しい事にチャレンジするのを拒む理由にはキリがありません。 「ロゴホリックさんは海外のピンイベントにたくさん参加されていてスゴイですねー!」と 言われる人もいますが、それを言うなら、「ロゴホリックさんは毎年同じ季節に仕事の休みをとってラスベガスにばかり行くなんてスゴイですねー!」と言っておくれ。 貴方もひとたびPINDEXに参加してみれば、会場にいる全ての人間が朝から晩までピンのトレードをしているこの独特な雰囲気に魅了され、帰る頃には(また来年必ず来よう!)と心に決める事でしょう。 世界最大と呼ばれるこの“PINDEX”に参加する、それは決して勇気の要る事ではありません。

(毎年イベント用のビーニーが発売される。 集めてないのにいつも買ってしまうよ)

夢の街へ旅立つ当日、私のベガス行きなどまるで興味のない母親は、私がJALカードを持っている事も知っていたし、「ちゃんと空港で保険に入って行きなさい。」といういつものアドバイスも無く、出発前日も夜遅くまでゲームをやっていた私が起きた時には、既に家の中には誰もいませんでした。

なんか一言、「気をつけていってらっしゃい。」のメモくらいあってもいいのでは? 茶の間のテーブルには、家族が食べた朝食の残りにラップがかけられているのみ、そんなメモなどドコにも見当たりません。 ラスベガスの楽しさを知らない私の家族、PINDEXも1度見せてやりたいのだが、今さらピンコレクターに育てる事もできないし、なによりピンコレクションに全く興味がないのです。 私の母ちゃんは鎌倉や京都の方がよっぽど楽しめるのだろう。 国内旅行で大満足できるのならそれでもいーや。 私がアメリカで外人たちと楽しんでいる間、せいぜい日本で“世界まるごとハウマッチ”でも観て国際センスをやしなってなさい。

オレの女じゃないし。


今回はページ数の都合で、アッという間にハードロックホテルに到着したロゴホリック。 またまた日本人参加者の中で最後のベガス入りである。 チェックインのカウンターには数人の列ができていましたが、残念ながら今年も私専用のカウンターは用意されていませんでした。 あ、それってカフェの方だったか。

私がルール通りに順番を待っていると、遠くから聞き覚えのある声が聞こえてきた。

みっきー: 「ロゴさーん!」

リサ: 「ロゴたーん♪」

初参加の2人、とても嬉しそうだ。 異国の地で仲間に会うというのは、ちょっと不思議な感覚である。 アメリカ上陸も初めてのみっきー、隣でピョンピョン跳ねてる彼女のように、遠慮なくその喜びを全身で表現していいのだよ。 2年前に大先生が初参加した時も、とっても素直だったから。 ギャンブラー娘。は私を迎えに来ていないようだが、やはりギャンブル中なのか。


とりあえず荷物を部屋に置き、1年ぶりのホテルを徘徊する。 私が気になっていたのは、(今年はどんなピンが売ってるのだろう?)というものではなく、(最新型のスロットはあるかしら?)といったところ。 オレにとって“街中がゲーセン”という前向きなイメージのラスベガス、早く遊びたくてしょーがない。 マーチャンダイスを覗くよりも先に100ドル札の両替をしたからね。

(名刺サイズのドリンクチケット。 使うのがもったいなくて持って帰ってきた)

イベントの前日に行われるパーティー、今年もプールサイドに豪華ディナーが用意されました。 この前夜祭は、翌日からのトレードを前に久しぶりに会うコレクターたちとの親睦を深めるためのものなのです。 既に昨年、親睦を深めまくったギャン娘。や3回目の参加となる大先生(TAK)、勝手知ったる彼らは世界中のコレクターとの再会を満喫しているようです。 私は海外イベントは初めてというナツ&アサ夫婦とリサ&みっきーに、次々と有名コレクターやイベント主催者を紹介しましたが、1人残らず覚えられたのかしら? この日のために英語版のコレクター名刺を用意してきてヨカッタね。 リサの反応がいちいち大袈裟でとても面白い、彼女は嬉しいと跳ねるらしい。 これからの3日間であと何回ジャンプするのだろうか?

あるVIP: 「ロゴホリック! アノレディータチハ、キミガツレテキタノカネ?」

ロゴ: 「いや、オレが連れてきたワケじゃないけど、いっぱい誘った♪」

PINDEXの会場ではとても重要なブースを構えるこのおじさん、リサ&みっきーの2人がとても愛想よく振舞うもんだから、大和ナデシコの参加にとてもゴキゲンだ(ちなみにギャンブラー娘。は彼を“赤鬼”と呼んでいる)。 私にウィンクをしながら「グッジョーブ!」なサインを送ってきたかと思えば、周りの人間に早速2人の紹介をし始めました。

赤鬼: 「ロゴホリックガ、フタリモガールフレンドツレテキタ!!」

オレの女じゃないよ。

ギャン娘。が数にも入ってないんですけど。

2ページ目に続く


Vol.34-2